Big Island Hawaii 2003

2003年晩夏、遅い夏休みとしてハワイへ飛んだ。
ハワイといっても、お馴染みのホノルルをいただくオアフ島ではなく、
太平洋のプレートを突き抜けて湧き上がるホットスポットの真上、今なお成長するハワイ島だ。
ハワイ諸島の残りの島すべてを合わせた倍以上の面積があるハワイ島。
通称は「ビッグアイランド」である。
海抜4200mの最高峰「マウナ・ケア」山頂には、日本の「すばる望遠鏡」をはじめとして、
世界各国の最先端の大型望遠鏡が集う、天文台の一大サミットが展開する。
マウナ・ケア山頂とビジターセンターでの星空観察ツアーは、
なんと珍しいハリケーンの接近を受けてあえなく流れてしまったが、
それでも広大な自然に包まれるビッグアイランドの星空は、海岸近くのリゾートからでも
久々に感激に震えるほどの美しさだった。
270枚ほどもシャッターを切ったが、そのうちのごく一部をお目にかけたい。


JAL070便のB747が成田を離れ4時間余り、
日付変更線近くにさしかかった頃、東の空が次第に色づきだす。
地球の自転を追い越すように時速900kmで東進しているので、
夜明けは非常に急ぎ足で進行する。
高度は約1万1000m。
はるか下の太平洋はまだ闇に沈んでいる。

明るさが増して、海面上・・・といっても
恐らく高度1500〜2000mに浮かぶ雲が見えてきた。
さきほどまで瞬くこともなく漆黒の夜空を埋めていた星たちも
すっかり空の青さの中に溶け込んでしまった。
飛行機の針路はほぼ真東だが、まだ日は昇っていない。

高度3000〜4000mあたりの中層の雲に朝日が映えだした。
もちろんはるか上空の飛行機も朝日を受けている。
もし洋上を航行する船から見上げれば、朝日に輝く機体が
悠然と空の高みを通過する様子が眺められるわけだ。
地球の丸みをこの手に感じるひとときでもある。

ハワイ島到着まで小一時間となった頃、ハワイ諸島が順次
眼下に見えてくる。
やがてオアフ島が視界に入ってきた。
パールハーバー(真珠湾)が良く見える。
そのすぐ東には洋上にせり出しているホノルル国際空港が。
写真の右側はワイキキ方面へと続いていく。
こちらの高度は8000mくらいか。

リゾートホテルが林立するワイキキ付近。
シェラトンワイキキなどの名だたるホテルもわかる。
20年前の秋にハネムーンで滞在したリゾートにも空から対面。
ワイキキビーチから独特の山容が望めるダイヤモンドヘッドは、
上空から見下ろすと、侵食の進んだクレーターであることがわかる。
このあと、カウアイ島、マウイ島と見送れば、いよいよ目的地の
ビッグアイランド=ハワイ島である。

ハワイ島の海岸線に到達。すぐにコナ国際空港に着陸である。
見下ろす海のきれいなこと。
そして海岸線まで埋め尽くす真っ黒な「玄武岩質」の溶岩。
これだけで、活火山の島であることを実感させるには十分である。

やっぱりハワイの海はこんな色だった。
ハワイ島は手付かずの自然がほとんどで、
マウイなどと並び、オアフのホノルル周辺では見られない
「深い色彩」と「透明感」がそこらじゅうにある。
ちなみにここはリゾート敷地内の外海である。

ヒルトン・ワイコロア・ビレッジのラグーンの向こうにマウナ・ケアが。
ちゃんと肉眼で山頂の天文台が見分けられる。
海面レベルの椰子の向こうに見える4200mの世界である。

レンタカーでルート190を疾走。
途中でマウナ・ケアの全容が良く見えるポイントがあった。
肉眼でもはっきり見える「すばる」ドーム。
拡大部分は、デジカメの光学ズーム380ミリ相当である。
ハワイ島の道は概して直線的。信号は殆どなく、
制限速度は市街地や大きな分岐点以外はだいたい時速55マイル。
はっきり言って、ハワイ島ではクルマを借りましょう。

これはさすがに私が撮影したものじゃありません。
ハワイ大学のサイトで公開されている
「マウナ・ケア観測所」の空撮から拝借したもの。
このドーム配置を見比べると、私が撮影した上の写真は
この山頂写真の右手下から見上げたものであることが理解できる。
いつかはハリケーンに邪魔されずに訪れたい。

   Photo:Copyright 1998 by Richard Wainscoat, All Rights Reserved.